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新・億万ページ  

blogの世界は億万ページ、いつかアナタに辿りつきたい、本日の1ページ。

山田照明のZライトが壊れました。アームライトの本家「ラクソランプ」で探して、白熱電球が使える古い物と交替させました。

 

建築家は、云う。

「照明器具がほしいのではない、良い明かりがほしいのです」

 

そして、頬に手を添えて、また、云う。

「明かりのディテールに……神宿る」と。

 

こういうのを、口八丁というのだろう。

 

しかし、ソレが云い得て妙だと、ぐうの音も出ない。

 

 

山田照明のZライトが、とうとう壊れました。

 

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白熱電球を使う古い型番(Z-100N)で、とっくに生産終了品。

その後のZライトも白熱電球が使えるのは、みんな生産終了。

今となっては白熱電球の対応品がありません。

 

白熱電球は多めに買い置きしておきました。

 

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左から、

パナソニックまなびーむ100W

東芝ブルーソフトランプ100W

山田照明Newユーランプ100W

 

でもデスクライトは買い置きしませんでした。

まさか壊れると考えてはいませんでしたから。

 

それが壊れてしまいました。

ランプシェードの上に付いている捻りスイッチが、

ある日、動かなくなってしまいました。

 

昔の高級写真機「ライカ」の自慢は、

「摩耗はしますが、故障はしません」

不覚、Zライトの自慢はそうじゃなかったです。

 

高級品じゃないけれど、長年使っていたZライトだけに、

壊れても、直せるものなら直して使いたい。

 

Zライトのランプシェードを分解して、

中の捻りスイッチを取り出しました。

フーンこんなふうになっていたんだ。

よく考えて作ってあるもんだなー。

 

スイッチの接点部分が割れてバラバラ…。

白熱電球は熱いので、その熱で割れたようです。

でも耐熱材質のハズですが、経年の熱疲労劣化?

 

発掘品の修復よろしくバラパラにばらして、

小さく割れたプラスティックの粉を払い、

真鍮部品は磨いて電気の通りを良くして、

欠けた部分にはエポキシ樹脂で充填硬化、

小さな破片を元の形に寄せ集めて接着しました。

 

組み立て直して、スイッチを捻ってみると、

頼りなげにもライトはなんとか点灯するのでした。

まだ使えるかもしれないと淡い期待を抱きました。

 

でも何回もスイッチを点けたり消したりしていると、

バラバラを知っているだけに如何にも心許ないのです。

複雑骨折した選手にマラソンを走れという気分。

使うと熱でバラバラになるのは灯を見るより明らか?

 

といってもこの商品は生産されていないので、

騙し騙し使い続けるしかないんだろうろなー。

 

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そうだ、捻りスイッチは通電状態に固定しておいて、

ON/OFFを別付けのスイッチにすれば、まだ長持ちする?

そんな風にヒヤヒヤしながらZライトを使っていました。

スイッチのノブの針金は「使っちゃダメよ」印です。

 

山田照明のZライトは「よい明かり」だったけど、

結局は、ディテールに「神は宿ら」なかったナー。

(ひとり言ですけど)神サマに寿命って無いもーん。

 

スイッチも、ランプシェードも、アームの関節も、

みんなプラスティックだし、劣化したらそれが寿命。

今回はスイッチのプラスティックで、一巻の終わり。

 

 

どこかの部分が壊れたら直し、歪んだら叩き直し、

部品が擦り減ってきたら、噛み合わせを調整し、

作られた当初の原形を失っても、なお生き続ける…。

昔のライカの自慢は「摩耗しますが故障しません」

モノとして寿命知らずとはこうい遺伝子製品だと思う。

 

 

たとえば…、

電球ソケットは高熱に強い陶製で、

ランプシェードは凹むけれど割れない鉄製で、

アームの関節部分のネジもヘタらない鉄製で、

スイッチは熱から離れた位置の別モノで、

そんなアームライトがあるとしたら、修理が効くから、

いつまでも使えて、寿命が無いと云えば、無い。

 

一ユーザーとしては修理の効く製品を願望しますが、

なんでも安い「プラ」に置き換えてしまうこの時代に、

照明器具ごときにそういうモノがあるとは思えない。

 

でも、探したらモノは見つかるんじゃないかなー?

そうだアームライトの本家の古い製品を探してみよう。

 

探す人が居れば、作る人はきっと居る。

この広い世界はそんな仕組みになっているハズ、

いつの間にか、願望が確信になっていました。

 

世界中を探し回ったら、有りました。

この時代のモノではなくて、昔モノですけど…。

 

世界中を探した…といっても、

オークションサイトの「ebay」の

日本語サイトの「セカイモン」さんに、

探し回ってもらいました。

 

そして、到着したのが「ラクソランプ」でした。

Luxo L1S Jacobsen Norwegen 70er

 

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電球ソケットは陶製で、ランプシェードは鉄製で、

 

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スイングアームもその関節も鉄製で、ネジも鉄製で、

 

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スイッチは熱の影響を受けない根元スイッチ。

ラクソの中でもかなり古い70年代のランプです。

 

いやー、コレなら壊れない、壊れても直せる、

一目パッと見て、直観で「ムフフ、いいぞ!」

 

Zライトを、ラクソランプに、取り替えました。

100Wの白熱電球を陶製のソケットにねじ込んで、

(欧米の電球とソケットは日本のモノより

 大きめ表示ですけどキッチリねじ込めます)

 

それで、新旧の使い心地を使い比べてみました。

デスクライト、タスクライトとしての性能比較です。

 

スイングアームの動きはどうか…、

ランプの位置決めはピタリと決まるか…、

スイッチの使い勝手はどうか…、

照明器具としての佇まいはどうか…、

 

でも、性能比較はスグ止めてしまいました。

明かりに照らされたデスクの上に意識が行って、

本を読んだり、メモの試し書きをしてみたり、

照明器具のことはついつい忘れてしまいます。

 

そうだ比較だ、と、思い出してランプを見ると、

ずっと前からそこにあるような顔をしています。

「ワタシの存在が、ナニか、お邪魔でしょうか?」

 

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建築家の云う「照明器具はいらない、明かりがほしい」

その意味がワカッタようなワカラないような…、

でも建築家の云うコトバが、単なる口八丁ではなくて、

なかなか、実のある言葉だとワカリました。

 

 

人には寿命があるが、コトバに寿命は無い。

 

ワタシもナニか云ってみるかー。

ラクソランプを使ってみて気付いたコトなんですけど…、

 

「良きモノは使っているコトを忘れさせる!」

 

 

(参考諺言 : 「♪云わぬが花」)